私は製図試験の勉強をする中で、一級二級どちらも図面の汚れに悩まされました。
限られた時間でエスキスをして、設計趣旨を書いて、作図をして、やっとの思いで書いた図面。
なんか紙が全体的に黒い……
原因は人それぞれだと思いますが、私は筆圧が強くて紙が黒くなるタイプでした。
恐らくこのパターンが多いのではないでしょうか。
私は字が綺麗ではなく家具の表現もイマイチだったので、せめて汚れの少ない図面で第一印象を良くしたいと思い、いろいろ試してみたところ汚れはかなり軽減できました。
大事なのは、汚れないように気をつける意識です。
対策は早ければ早いほど良いのですが、試験直前でも簡単にできることばかりなのでぜひやってみてください。
なぜ汚れ対策が必要なのか?
- 汚れていると図面の印象が悪い
- 最悪、厳しくチェックされることもある
線の表現、家具や什器の書き込み、文字の綺麗さも重要ですが、用紙の汚れがあるかないかで図面の印象は変わります。
自分の図面を見たときに汚いと思うのであれば、採点する方も同じように感じるはずです。
私が作図用紙の汚れの改善に繋がったと感じたことをまとめました。
本試験の作図用紙は汚れやすい
一級建築士の製図試験中、資格学校の作図用紙より汚れやすいと感じました。
通われている学校によって変わると思いますが、シャープペンシルの粉が多く出ました。
完成した図面はいつもより汚れが気になりましたが、許容範囲だと思える図面を完成させることができました。
試験当日、線を引いたときにいつもの紙との違いに気づくことができるかどうかが大切だと思います。
そのためにも普段から用紙が汚れないように意識して作図をしていると安心です。
用紙が汚れる原因は人それぞれ
よくある汚れの原因は、
- シャープペンシルの粉
- 消しゴムのカス
- 手の脂
- テープののり
この4つかと思います。
まずはこれらを気をつければかなり改善するかと思います。
紙に傷がつかないようにすることも大事です。
写真のような傷や少しの凹凸でも、定規が擦れるとシャープペンシルの粉が溜まりやすく汚れの原因となります。
汚れの対策方法
- シャープペンシルの芯を変えてみる
- 定規をこまめに拭く
- ゴミはハケで払う
- フローティングディスクを貼る
- テープをドラフティングテープにする
私が行った汚れの対策がこちらです。
この5つは最低限行った方が良いかと思います。
意識して作図をしているうちに汚れの原因もわかってくるので、より汚れが減りました。
簡単なことしか書いていませんが積み重ねが大事!
シャープペンシルの芯を変えてみる
図面の汚れは、シャープペンシルの粉が原因になっていることがほとんどです。
私は筆圧が強く、これが一番汚れの原因となっていました。
芯の種類によって粉の出方が違うので、粉が気になるという方はいろんな芯を使用してみて自分に合ったものを見つけるのが一番の改善策だと思います。
私が一級、二級と勉強してきて一番良かったと感じた替え芯がこちら。
Hi-Uniの良いところは、
- 芯の粉が出にくい
- 芯が硬めで折れにくい
この芯を使い始めてから図面が汚れにくくなったのでシャープペンシルの粉が気になるという方に、ぜひ一度使ってみてほしいです。
残念ながらHi-Uniは0.3mmと0.5mmしか販売されていないため、0.7mmはUniを使用しました。
製図の勉強を始めたときは製図用メーカーの替え芯を使った方が良いと思いしばらく使用していましたが、自分の手に合わず線を引く度に折れるのが気になり使うのを辞めました。
製図試験で図面を書くときに、メーカー、値段などは関係ありません。
筆圧や線を引くときの角度などにより人それぞれ粉の出方や折れやすさが変わるので、自分に合った芯を選べるかどうかが重要だと思います。
定規をこまめに拭く
普段文字を書くときは気になりませんが、作図は芯の粉が出ることがあります。
私は抵抗が大きい角度でしっかり書いている感覚で線を引くことが多かったので、他の人よりも粉が多く出て図面が汚れやすかったのだと思います。
少しでも汚れを防ぐために定規をこまめに拭くようにするとかなり改善されました。
同じようにテンプレートも汚れの原因になっていることが多いです。
柱を書くときの四角は特に粉がつきやすいので使い終わったら必ず拭いてください。
ゴミはハケで払う
いらないと思われがちですがハケは絶対に用意しましょう。
消しゴムのカスなどを手で払ったときに脂がついて汚くなることがあります。
特に女性は顔を触ったときに手についたファンデーションで作図用紙が汚れることがあるので気をつけた方が良いです。
消しゴムをなるべく使わないようにできれば用紙も汚れず時間も無駄にならなくて良いのですが、私は気をつけても間違いが多かったのでそれは仕方ないと割り切り、消した後は必ず手ではなくハケを使うように心掛けました。
フローティングディスクを貼る
フローティングディスクを使用してみたら汚れが劇的に減ったので、一度試してみてほしいです。
フローティングディスクとは?
定規などの裏に貼り作図用紙との間に隙間を作ることで、接触する部分を少なくして汚れを防ぐもの。
私がフローティングを貼ったものは、
- 三角定規
- 勾配定規
テンプレートにも貼ってみたのですが上手く形を取ることができなかったので剥がしました。
裏面がシールになっているので貼るのも剥がすのも簡単です。
勾配定規は、このように貼りました。
定規をこまめに拭いているから効果がないのではないかと思っていたのですが、本当に汚れが減ったのでとってもおすすめです。
テープをドラフティングテープにする
私は作図用紙を止めるためにマスキングテープを使用していたのですが、作図をしていると平行定規にのりがつき、それが作図用紙に擦れて汚れとなりました。
マスキングテープが汚れの原因になっていると気づいたのが試験直前だったので購入しませんでしたが、ドラフティングテープを使っている方は気にならなかったそうなので、買うべきだったかなと思っています。
【補足】一番手が汚れるのはエスキス
エスキスがスムーズにいかないときほど手が汚れます。
私は試験中、プランがまとまらないことに焦って何度も書き直し、気がついたときには手が真っ黒になっていました。
作図を始める前にトイレに行って手を洗うと汚れ対策になります。
特にエスキスがまとまらなくて焦っているときは、気持ちもリセットできるのでおすすめです。
何度も言いますが、本試験の作図用紙は汚れやすいので慎重に書くよう心掛けることが大切です。
おわりに
汚れ対策は意識が大切!
私は試験2週間前になっても、汚れ対策どころか図面を完成させられなくて焦っていました。
最後の最後で、エスキスがなんとなくスムーズにいったり、作図がいつもより少し早かったり、図面の汚れが少なかったりと、今まで積み重ねていたものが上手くいくようになりました。
いちいち定規を拭いたり、ハケでゴミを払うのは無駄な時間と思われがちですが、ほんの数秒気をつけるだけで図面が変わってきます。
少し図面を書くのが遅くなったとしても、今から意識していれば徐々に結果が出てくるのでぜひ試してみてください。