9月後半の那須旅行で泊まったホテル「アート・ビオトープ那須」
とっても穏やかな時間を過ごすことができました。
季節の変化を楽しめるので、他の季節にも行ってみたくなりました。
今回はアート・ビオトープ那須の特徴でもある水庭についてまとめてみました。
アート・ビオトープ那須について
アート・ビオトープ那須は、宿泊、カフェ、ギャラリー、スタジオとして利用できます。
- 都会の荒波に揉まれながら働いている方
- 子どもの手が離れて旅行をしたいなと考えているご夫婦
- 芸術、建築を学んでいる学生さん
など、アートを楽しみながらゆっくりした時間を過ごしたい方におすすめのスポットです。
芸術家の滞在制作活動を支援するプログラムもあり、過去に滞在されていた方の作品が敷地内に点在しています。
水庭は2018年の初夏にオープンし、様々な建築雑誌で紹介されました。
水庭(みずにわ)とは?
アート・ビオトープ那須の敷地内に水庭はあります。
元々は雑木林だった場所が水田、牧草地と変化し、現在水庭となっております。
水庭と聞いて、ピンと来る方は少ないのではないでしょうか。
漢字そのまま”水を楽しむお庭”という認識で良いと思います。
水庭ではたくさんの生物が生息しています。
建物の計画段階から水庭を作ることが決まっていたから、名前に”アートビオトープ”とついているのかもしれません。
この水庭には318本の樹木があります。
先日完成したばかりのスイートヴィラの敷地にあった樹木を根っこごと移植しています。
一本一本の木を計測して調査し、それぞれの木が重ならないように模型で配置を検討していったそうです。
そして樹木の間は、隙間を埋めるように大小様々な160の池が設けられて、今の姿が出来ています。
そんな水庭のデザインを手がけたのは、建築家の石上純也さんです。
石上純也さんについて
私は学生時代に建築を勉強していたのですが、石上純也さんは”計算し尽くした構造で重力を感じさせない建築”というイメージがあります。
水庭のデザインをされたと知ったとき庭のデザインもしているんだなと思ったのですが、ふと昔購入した本にランドスケープの提案があったことを思い出しました。
その本を思い出してもう一度考えてみました。
石上純也さんのデザインされたと知った上で水庭を一言でまとめてみると、”計算された美しさを持つ自然の庭”です。
木と水面のバランスが計算された美しさと計算できない自然の美しさを持っているのではないかと思い、空中からも見てみたくなりました。
ツアーについて
ツアーは、15分ほどアート・ビオトープ那須の施設や水庭の説明を聞き、その後自由に水庭を見学出来ます。
ツアーに参加してみたところ、宿泊している方よりも宿泊しない方の方が若干多いように感じました。
宿泊する方
- ツアー
-
¥1、000(税別)
宿泊している方は、宿泊中ツアー以外でも自由に水庭を見学することが出来ます。
ツアーに参加すると施設や水庭について知ることが出来るので、より一層楽しめると思います。
私は着いた日に14:00のツアーに参加し翌朝さんぽをしに行きましたが、時間によって見え方が違うので宿泊する方は二度足を運ぶことをおすすめします!
宿泊しない方
- ツアー+ランチ
-
¥5,000(税別)
- ツアー+ディナー
-
¥10,000(税別) ※日曜日のみ
- ツアー+お土産
-
¥2,700(税別)
宿泊をしない方は、水庭の見学をするためにツアーに参加することになります。
ツアーにはいくつかコースがあり、食事付きかお土産付きのツアーが選べます。
完全予約制で、前日の17時までに申し込みが必要です。
ディナー付きのツアーは人数が限られているので早めの申し込みをおすすめします。
水庭の見学
14時のツアー
水庭で、まず目に入ったのがこの黄色いお花。
ここにしか生えていなかったので、外から飛んできた子なのかもしれません。
身長は高いのに柔らかさがあるのがかわいくて、思わず写真を撮りました。
太陽が当たってきらきらと反射する水面。
水面に写る鮮やかな緑と青。
ぴかぴかと輝く葉っぱ。
影がはっきりと写らない芝生と苔。
自然の美しさを持つ人工の庭という、不思議な空間です。
植物や苔を傷つけないように、飛び石の上を歩いて進みます。
水田として使われていたときの枡を利用して川の水を敷地に取り込んでいます。
全ての池を通って再び川へ戻ります。
池に波紋が出来ているのは、配管から配水されているからです。
池の中をよく覗いてみると配管が通っているのがわかるのがまたおもしろいです。
池の水を川に戻している様子は、宿泊棟の裏の川で確認することが出来ます。
わかりづらいのですが、写真の右上に配管から水が流れているのが写っています。
ちょろちょろ流れているのかなと思っていたのですが、結構勢いがあり、配管の数も多くて驚きました。
朝のさんぽ
朝の9時頃の水庭です。
天気はあまり良くなかったのですが、誰もいない水庭は幻想的でわくわくしました。
ツアーのときと違う道を歩いてみたり、もっと細かなところを見たりすることで、別の発見がありました。
確かに木の重なりがほとんどないように感じます。
これが計算された美しさなんだなと再確認しました。
小さいまんまるの草がかわいい。
池とゆるく繋がる感じが好きでした。
秋っぽいふさふさの雑草。
よく見る草なのに、ここで見るといつもより素敵に見えます。
秋を感じた水庭
行ったのは9月後半でしたが、一足先に少しだけ秋を感じることが出来ました。
ちなみに那須は日中でも肌寒さを感じました。
トンボを発見!
生き物はたくさん見ましたが、トンボは秋を感じてとても嬉しくなりました。
写真の右辺りに紅葉している木がありました。
恐らく南側の一番日の当たる場所だと思います。
とはいえ、まだ葉っぱは青々としていて、空も夏っぽいかなあという印象でした。
今年は夏が長引いていたので、もしかすると他の年と少し違っているのかもしれません。
カエデ、コナラ、イヌシデ、ブナなどの落葉樹を植えているそうで、季節の変化が楽しめます。
雪が積もっている水庭の写真も幻想的でとっても素敵でした。
冬限定の水庭見学プランもあるようでとても気になっています。
各季節に行きたくなりますね。
おわりに
以上、アート・ビオトープ那須の水庭についてまとめてみました。
ゆっくり落ち着いた時間を過ごしたい方におすすめしたいスポットでした。
スイートヴィラが完成したということなのでまた行ってみたいです。
みなさんも那須へ訪れるときは、アート・ビオトープ那須に足を運んでみてください。
きっと満足出来る旅になります!