のんびり小旅行に行きたくなり、名古屋から車で片道1時間の距離にある多治見に行きました。
今回の旅の目的は、「モザイクタイルミュージアム」
- なんで多治見にあるの?
- どんな美術館なの?
- 子どもが一緒でも大丈夫?
その辺りも含めてまとめてみました!
モザイクタイル発祥の地≪岐阜県多治見市≫
多治見市は、モザイクタイルの発祥の地であり生産量が国内一です。
このモザイクタイルミュージアムは、モザイクタイルの魅力や歴史、技術を広く知ってもらおうと出来た美術館です。
美術館でありながらモザイクタイルを楽しく知ってもらいたいというところにこだわっているので堅苦しくなく、展示の量は多いのに退屈しない工夫がありました。
体験型の博物館のようなイメージなので、子連れや美術館が苦手な方にもおすすめ出来るスポットです!
建築家”藤森照信さん”の設計
”空飛ぶ泥舟”で有名な建築家の藤森照信さんがモザイクタイルミュージアムを設計しました。
”建物と自然が組み合わさって美しさを作る”
藤森さんの建築のイメージです。
非現実的なのに温かさがあってとっても好きなんです。
”滋賀県のたねや”と聞くとピンと来る方がいらっしゃるかもしれません。
藤森さんの設計した ”ラコリーナ近江八幡”の建物は、どことなくモザイクタイルミュージアムに似た雰囲気を持っていると思います。
”何これ行ってみたい!”と感じる魅力が、このモザイクタイルミュージアムの外観からも伝わるのではないでしょうか?
非現実的ながら温かさのあるこだわりの外観
建物を見る側にもこだわってほしい!
このまあるいフォルム!
丘の途中にあると言うのか、丘に埋まっていると言うのか。
なんとも言えない柔らかさに感動!
そして、なんとしまった… 私は今とても重大なミスに気づきました。
藤森さんは当然丘の見せ方にもこだわっていたと思うのですが、先ほどの門塀の写真にあった美術館のロゴが、おそらく一番考え抜かれたこだわりのアングルかと思います。
これから行く方は建物と丘のラインがロゴと同じように見える角度から建物を見てみると、よりこの美術館の美しさがわかるのではないかと思います。
そのアングルから美術館を見るためにもう一度訪問しなくては…
大きい壁に対してかわいらしいドアで入るのがいい!
入口はこちらです。
大きい壁に小さな家のドアがちょんってついてるのがかわいらしいですね。
以前塗り壁材を扱う会社に勤めていたので、どうしても気になってしまう外壁の材料…
見た目にこだわって材料を選んでいそうなだなという印象。
見てください!この荒々しい塗り方!ツヤのないマットな質感!
すさを入れることで擦れた跡が良い味を出しています。
タイルの美術館で塗り壁の話されてもってことで、少しだけタイルのお話。
モザイクタイルとは、タイルの表面積が50㎝2以下のものをいいます。
つまり、正方形であれば7㎝角より小さいタイルはモザイクタイルです。
きれいに形成されている四角や丸のようなタイルを見ることが多いですが、写真のようなザクザクに割っただけのモザイクタイルも素敵なんです。
大人から子どもまでわくわくする美術館内
しましま模様のエントランスホール
こちらがエントランスホールです。
コンクリート打ち放しの壁にペンキで描かれたようなしましまが、単調なようで温かくてかわいいんです。
この右手にある受付でチケットを購入。
入場料 310円(高校生以下 無料)
お手軽すぎる!
それくらい気軽に来てモザイクタイルを知ってほしいという気持ちが伝わってくるかと思います。
チケットを買ったら、まずは4階まで上がります。
洞窟のような壁に包まれた緩く長い階段
洞窟みたいな土を固めたような階段と壁。
上から射す光で壁の陰影が出てより幻想的に見えます!
この写真を撮っている場所は、ロゴで言う右側のピンク、オレンジ辺りの部分ですね。
階段を上がるにつれて左上に行くようなイメージです。
天井を見ると今このあたりにいるんだろうなあってわかるので、意識してみるとおもしろいかもしれません。
わかりやすく楽しませる展示室
4階:開放的な展示室
まず最初に見るのがこの展示室です。
明るく開放的なので、あまり美術館という感じがしません。
中央上辺りにある3色の六角形のものは、愛知万博のスペイン館の外壁に使われていたものです。
万博に行かれた方は見覚えがあるかもしれません。
いろんな作品が飾られているので、好きなタイルや作品を見つけてみてください。
ちなみに私のお気に入りのタイルがこちら。
漆喰のような塗り材でひとつひとつ枠を作られているのも良いですね。
遠くからだとただの白い壁に見えますが、よく見ると丸いモザイクタイルが敷き詰められているのもおもしろいです。
このフロアには、モザイクを使った昔の台所や洗面台、トイレなども展示されています。
古い感じがするものの、どこかかわいらしいデザインです。
クモの巣のように張りめぐらされたワイヤーにモザイクタイルが装飾されているオブジェです。
屋根をくり抜くように穴があいており、そこから光を取り入れているのでフロアが明るくなっています。
夕方になるとフロア全体の印象が変わりそうですね。
穴の空いた天井から屋根に生えている草が見えてかわいらしい。
秋冬になると色が変わったりするのでしょうか?気になります…
3階:歴史を知ることができる展示室
3階では、昔のタイルの展示やタイルの作られ方のビデオが流れており、タイルの歴史を知ることが出来ます。
企画展もこのフロアで行われているようです。
私が一気に入った葉っぱの凹凸がついたタイル。
自然な色味で葉脈がきれいに写し出されています。
かわいいフクロウのタイル、でしょうか?
左が型で、これを元に右の子たちが生産されます。
ブローチにしたらかわいい絶対!
2階:ショールームのような展示室
2階では、玄関や洗面所、お店のカウンターなど、実際の家に見立てたモデルでタイルの使い方の提案をしているフロアです。
家を建てるときにタイルを使いたいなと思っても、実際にどうやって使えばいいのかわからない…
そんな方にわかりやすくタイルの使い方を見せてくれるコーナーです。
タイルのサンプルや雑誌なども置いてあるので、家づくりに参考になりそうです。
私はモザイクタイルミュージアムが掲載されている建築雑誌が楽しくてしばらく見ていました。
”4階のあの草はどうなってるの?”なんて気になる方はぜひ雑誌を見てみてください。
1階:体験工房・ミュージアムショップ
1階には、体験工房、ミュージアムショップがあります。
体験工房ではワークショップのような形になっており、ワンコインでオリジナルの小物や写真立てを作ることが出来ます。
好きなタイルを選んで貼って作っていくので、お子さんも安心して参加出来ます。
ミュージアムショップは、タイルを使った小物を作れるキットも販売されていました。
体験工房に寄る時間がないという方は、キットを買って帰るのもいいですね。
タイルだけでも売っているので、使い道を考えながら見ているとわくわくします!
多治見の観光スポットは美術館でチェック!
エントランスホールには、多治見の地図やお店、カフェなどのちらしを置いてあるスペースがあります。
休憩スペースではないので長居はできませんが、椅子があるのでここでランチをするお店や次に行く場所を探してみるのが良いと思います。
私のおすすめは、美術館から歩いてすぐの和菓子屋さんです。
おみやげを買ったときにモザイクタイルのアート巡りの地図をもらい、周辺にあるモザイクタイルを見て回りました。
多治見市での観光についてはこちらにまとめました。
モザイクタイルミュージアムへのアクセス
公共交通機関でのアクセス
「多治見駅」南口からバスで約20分 「モザイクタイルミュージアム」バス停で下車
お車でのアクセス
「多治見IC」から約25分
「土岐南多治見IC」から約15分
おわりに
今回は、岐阜県多治見市にある「モザイクタイルミュージアム」を紹介しました。
”モザイクタイルについてもっと知ってもらいたい”という工夫がたくさんあり、わかりやすく気軽に楽しめる美術館なので、親子連れや美術館が苦手な方にもぴったりです!
名古屋から1時間程度とアクセスもしやすいので、ぜひ一度行ってみてください。